2016
01.16

胚培養士になるのにはどうすればよいのか?

胚培養士について

わたしたちが就職活動を行った時、果たして胚培養士という職種は選択肢にあがったでしょうか。ピンポイントでなくとも、不妊治療を専門に取り扱う技術者という考え自体、思いもよらなかったかもしれません。

今では不妊治療になくてはならない胚培養士ですが、そのような業務に携わるためにはどうしたらよいのか。今回はそちらに着目してお話していこうと思います。

●胚培養士を養成する大学や専門学校はあるの?
実は専門の機関が3つ、存在しています。
ひとつは岡山大学生殖補助医療技術キャリア養成特別コースです。
農学部と医学部保健学科に横断して作られた特別コースであり、それぞれの学部で要件を満たす学生が、該当科目を履修できるという画期的なものです。

▶︎岡山大学生殖補助医療技術教育研究センターHP
http://artc.ccsv.okayama-u.ac.jp

ふたつめは、国際医療福祉大学大学院保健医療学専攻 生殖補助医療胚培養分野です。山王病院と協力して開設された、胚培養士専門の大学院修士課程になります。

▶︎国際医療福祉大学大学院保健医療学専攻生殖補助医療胚培養分野HP
http://www.iuhw.ac.jp/daigakuin/faculty/health_welfare/seishoku/index.html

最後は、徳島大学医学部・大学院 生殖・更年期医療学分野です。
胚培養士に必要な教育が受けられるほか、更年期を含む女性の生涯に渡る健康支援に関する研究も行っています。

▶︎徳島大学医学部・大学院 生殖・更年期医療学分野HP
http://www.tokushima-u.ac.jp/med/culture/seishokuhojo/

いずれも胚培養士を育成する機関になりますが、卒業しただけでは資格を取得することはできません。

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これらの教育機関が設立されたのは、ごく最近です。
従って、大多数は、大学の農・理・医学系学部で、畜産学やバイオサイエンスを専攻した人や、すでに臨床検査技師として働いている人たちが、医療機関での経験を積んで試験に挑んでいるのです。

胚培養士の資格は、日本卵子学会が認定する生殖補助医療胚培養士と、日本臨床エンブリオロジスト学会が認定する臨床エンブリオロジストの2種類あります。どちらも試験は年1回行われ、ARTの業務に一定期間従事した経験と、関連する学会に参加しなければ受験資格が得られません。

また、両方、筆記と面接試験があり、面接試験ではARTに関する業務だけではなく個々人の倫理観も問われます。

この資格の難易度は高く、新人が受験してすぐに手にできるようなものではないのが特徴です。受験する際にクリニックのお墨付きが必要となる場合もあることから、キャリアアップや培養室長を目指していく過程で取得されていることが多いようです。

●継続した勉強が必要な胚培養士
日本卵子学会が主催する生殖補助医療胚培養士資格認定審査申請内規には、資格更新を5年ごとに更新するとの記載があります。

また日本臨床エンブリオロジストについても5年ごとに資格更新を行い、いずれの場合もその間に、論文の発表や関連学会への出席等をこなしていく必要があります。

もちろん、それだけでは十分とは言えません。まさに日進月歩の医療に対応するためには、学会やクリニックでの研修プログラムを受講するほか、海外の論文を読み込んだり胚培養士同士で情報交換したりと、日々研鑽しているのです。

このように、胚培養士にはとても勉強熱心な人が多いことも、日本の不妊治療が発展していった背景にあるのです。

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