2016
04.24

みむろウィメンズクリニック 川島培養室長インタビュー!

胚培養士インタビュー

今回は東京都町田市のみむろウイメンズクリニック培養室長 川島 修氏に取材をさせて頂きました。川島室長は培養士になられて16年ということで、若い世代の多い胚培養士の世界で長年に渡り、活躍されてきました。

それでは取材の内容をどうぞ!

培養師になったきっかけを教えてください。
幼少期から住んでいた場所は山が近くで長い間自然と戯れていたので虫や動物好きでした。学生時代も生物が好きだったので、大学もバイオテクノロジーを専攻しました。ただ、そこまでは決めていましたが、生殖のほうに進むとはその当時は思っていませんでした。

大学の研究室を決める際に、胚発生学の先生の授業が面白く、その先生の研究室を選んだのが始まりですね。大学は日本大学の農獣医学科です。今は生物資源科になっています。日本の生殖医療に携わっているのは、ここの研究室の卒業生も多いですね。

大学を卒業してすぐに不妊専門クリニックに?
はい、1ヶ月の研修を詰め込んでやり、すぐ一人立ちでした。強制的に・・(笑)
当時は人が少なかったので、自分で習得していかないといけないことが多かったです。

手技は少し教えていただけましたがそれにともなう知識は自分で研鑽していきました。今みたいに教育環境が整っていない時代だったので大変でした。ただ、学生時代にもともと顕微受精を相当な数やっていたので役に立ちました。

倒立

この仕事について早や16年が経過しました。長いですね。(笑)
女性だと結婚や出産などで辞めていってしまうことも多いので、長くやっている方が少なくなるのが残念です。

この仕事のやりがいはなんですか?
すごい悩んでやったことが結果に結びついて、目に見えて分かるところです。
データとして結果を確認できたり、患者さんの笑顔が見れたり、赤ちゃんと一緒に来てくれたりするときがうれしいですね。


そのために努力していることはありますか?

結果を出すために、常に改善をすることをクリニックの共通認識として持っています。
あとは、培養士の中で日々すり合わせを実施して、MTGをして課題を明確にしています。技術面や培養部としての課題は何かを明確にしています。

今は培養部のマネージャーとして苦労するところは?
仲良くするように心がけています。ただ、上下間のバランスはとりながらやっています。
私自身が、外にイライラを出さないようにマネージメントしています。誰かが悩んでいるときは声かけや聞き取りをしています。

苦労するのは、思ったように伝えられない時です。個人で伝わり方が違うので、それぞれどう伝えるかが一番難しいですね。伝われば自然に育っていくので、伝え方のレパートリーが私の技量になるのかなと感じています。

狭い場所で長時間一緒にいるとストレスがたまりやすくなりますが工夫は?
私がまずイライラしないようにしています。それが周りの部員の一番大きなストレスとなるので。あとは、みんなの態度や表情を見て、何か思うことがあればうまく聞き取りをして、その場で解決していくようにしています。

インキュベーター

培養部で一番興味を持ってやっているところは?
胎盤胞到達率ですね。特に40歳以上の。
大変だけどやらないといけない領域です。同じ環境でも若い時よりも難しくなります。
大体、体外受精の4割くらいの方が40歳以上の方です。

培養士として患者さんへの説明の工夫は?
まず説明会を実施します。初期とIVFであります。初期は簡単な精子検査についてでIVFのときは体外受精全体の説明と流れを説明します。

それを受け終わったら、採卵が出来るので採卵のときに説明をします。
何個取れたか、手法をどうするか、受精後の培養・凍結をどうするかを説明します。

その後、1週間後に来院にしてもらい卵の経過説明、凍結の有無、今後の予定を相談します。
それが一般的な流れです。

その他に、ラボ説明というのを設けています。その名の通りラボの人と相談できます。内容はなんでもありです。簡単なカウンセリングの場合もありますし、先生に相談しにくいことや不安を聞くだけというだけのときもあります。患者さんには、最初にこのような場所があることを伝えています。患者さんにとって不安を解消できる場所があるのは安心に繋がりますので。
患者さんのストレス軽減のためにも気軽に来てくださいと伝えています。

相談にのっていると、仕事量が増えると思いますが?
何とかシフトでやりくりしていますが
カウンセリングできるのはまだ2人しかいないので、今後増やしていくのが課題ですね。

今後どのようなビジョンをお持ちですか?
研究はしていきたいとは思いませんが、改善は常に心掛けています。
データは追求していきたいので、様々なデータを取れる状況にしていきたいです。
又、月別・個人別データを常に出して見える化をして情報を共有していきたいです。そうすれば、常に誰もが当院・個人の状態を把握することが出来るので。

もう一つは、全員が同じレベルで、同じ結果がだせるようになることですね。全員が同じ手法が出来ることが目標。

情報の共有化と高いレベルの技術力。言葉でいうのは簡単ですがやっぱり難しいですね。

最後に、伝えたいことはありますか?
同じ培養士さんに向けて、うまくいかない時は遠慮なく相談して欲しいです。

情報はどんどん共有していきたいですし、技術提供や指導もオープンにしたいと思っています。悩んでいる人がいたらどんどん相談して欲しいです。例えば、凍結がうまくいかないから教わりたいが講習会に行けないなど一人で悩んでいるようなことがあれば、是非見学に来てコツを掴んでいただけたらと思っています。

最後に
院長の三室先生ともお話をさせて頂き、三室先生と川島培養室長のタッグで妊娠成績が年々良くなっていると伺いました。

排卵誘発で良い卵を採れるようにするのは医師の仕事、精子と卵子を良い胚にするのは培養士の仕事ということで、両輪がうまく回っている印象を受けました。

「川島さんの自分のスキルや知恵はどんどん他院の方でも共有していきたい!」というコメントには長年関わってきた不妊治療業界への恩返しも大事なんだというメッセージが含まれている気がしました。

お忙しい中での取材を受けて頂いたことを感謝致します。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

<関連サイト>
みむろウイメンズクリニック

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